バフェットが今買っている銘柄は?バークシャーの現金比率と最新の保有リスト

「投資の神様」と呼ばれるウォーレン・バフェットの動きは、世界中の投資家が注目しています。彼が率いるバークシャー・ハサウェイが最近、持っていたアップル株を大量に売り、現金をたっぷり溜め込んでいるというニュースに驚いた方も多いはずです。この記事では、バフェットが今あえて現金を持っている理由と、その一方でひっそりと買い始めた銘柄を分かりやすく紹介します。

目次

バフェットが今買っている銘柄の具体的なリストと中身

バフェットは、みんなが「今は株が高いから手が出せない」と諦めている時でも、自分たちの基準に合う会社をしっかり見つけ出します。最近の報告書を覗くと、私たちが普段食べているものや、アメリカの生活に欠かせない意外な会社に投資していることが分かりました。派手なハイテク株ではなく、流行に左右されない「地味だけど強い会社」を選んでいるのが、今のバフェットらしい動きです。

ドミノ・ピザ (DPZ)

ドミノ・ピザは、世界中で展開しているピザデリバリーの最大手です。バフェットは昔から、自分が理解できるシンプルなビジネスを好みます。ピザを注文して届けるという分かりやすい仕組みと、圧倒的なブランド力を評価したのだと考えられます。

最近のドミノ・ピザは、単なる飲食店ではなく「テクノロジー企業」とも呼ばれています。注文アプリの使い勝手が非常に良く、効率的に配達するシステムを自社で作り上げました。こうした「他が真似できない効率の良さ」こそが、バフェットが投資を決めた大きなポイントです。

項目内容他のファストフードとの違い
ティッカーDPZニューヨーク証券取引所に上場
主な商売ピザのデリバリー・持ち帰り店舗を持たず配達に特化してコストを削減
株主還元配当と自社株買いに積極的稼いだお金をしっかり投資家に返す姿勢

他のハンバーガーチェーンなどが苦戦する中でも、ドミノ・ピザは独自の配達網を活かして安定して稼いでいます。派手な宣伝よりも、確実にお客さんの手元に届ける実力を選ぶのが、プロの目利きと言えます。

プール・コーポレーション (POOL)

プール・コーポレーションは、プールの備品やメンテナンス用品を扱う卸売りの会社です。アメリカの家にはプールがあるのが当たり前という地域も多く、そこでのメンテナンス需要は毎年必ず発生します。

この会社は、特定の地域で圧倒的なシェアを持っており、ライバルが入り込む隙がほとんどありません。景気が少し悪くなったからといって、庭のプールを放置する人は少ないため、売上が落ちにくいのが特徴です。 バフェットはこうした「生活に密着した独占的な力」を非常に大切にします。

項目内容普通の小売店との違い
ティッカーPOOLナスダック市場に上場
主な商売プールの修理部品・薬品の卸売り専門性が高く、Amazonなども手が出しにくい
利益の源繰り返しのメンテナンス需要一度売って終わりではなく、ずっと注文が続く

夏のシーズンだけでなく、冬の間もメンテナンスが必要なため、一年中安定して現気が入ってきます。派手さはありませんが、誰にも気づかれないうちに利益を積み上げる、まさにお宝のような会社です。

チャブ (CB)

チャブは、世界中で活動している保険業界の巨大なエリート企業です。バフェットはもともと保険の商売が大好きで、バークシャーの成長も保険事業が支えてきました。チャブの株を数四半期にわたって秘密裏に買い増していたことは、投資家の間で大きな話題となりました。

保険は、お客さんから預かったお金(フロート)を運用してさらに増やすことができる、バフェットにとって理想的なビジネスです。チャブは特にリスクの管理が厳格で、どんなに荒れた相場でも大崩れしない安定感を持っています。

項目内容他の保険会社との違い
ティッカーCBニューヨーク証券取引所に上場
主な商売損害保険・専門職向けの保険富裕層や大企業向けの高度な保険に強い
評価のポイント利益を出すのが非常に上手い安売り競争をせず、質の高い契約を優先する

世界的に災害が増えている今の時代、保険料は上がっていく傾向にあります。チャブのような強い会社は、価格を上げる力を持っているため、インフレにも強い投資先としてプロから支持されています。

オクシデンタル・ペトロリアム (OXY)

オクシデンタル・ペトロリアムは、米国の主要なエネルギー・石油会社の一つです。バフェットはここ数年、この会社の株が一定の価格以下になると、まるで機械のようにコツコツと買い増しを続けています。

彼が評価しているのは、この会社の経営陣の「お金の使い方」です。無駄な投資をせず、稼いだ利益で借金を返し、株主に配当を出すというシンプルな約束を守っていることを高く買っています。 現在ではバークシャーが株の27%以上を握る、巨大な持ち株の一つになりました。

項目内容他の石油会社との違い
ティッカーOXYニューヨーク証券取引所に上場
主な商売石油・天然ガスの採掘シェールオイルの生産コストが非常に低い
未来の種二酸化炭素を回収する技術環境規制が厳しくなる先を見越した投資

石油の価格は上がったり下がったりしますが、オクシデンタルは低いコストで掘ることができるため、多少価格が下がっても赤字になりにくい強みがあります。バフェットにとって、ここは「エネルギーの銀行」のような存在なのかもしれません。

48兆円まで膨らんだバークシャーの現金比率が高い理由

バークシャーが持っている現金の山は、今や約3,252億ドル、日本円にして約48兆円という凄まじい規模に達しています。これほどのお金を銀行に預けたままにしているのは、バフェットが今の株式市場に対して「あるサイン」を出しているからです。「今は無理をして買う時期ではない」という、95歳を超えた知恵者が導き出した答えが、この数字に現れています。

投資したいと思える安い銘柄が市場に見当たらない

バフェットが株を買う唯一のルールは、「1ドル以上の価値があるものを、50セントで買う」ことです。しかし今の米国株は、多くの銘柄が歴史的に見ても高い水準にあります。

特にIT大手の株価は、将来の利益を先取りして上がりすぎていると彼は見ています。自分が納得できる価格まで下がってこない限り、どんなに有名な会社であってもバフェットが動くことはありません。

  • 良い会社はたくさんある
  • でも、安く売っている会社は一つもない
  • だから、無理に買わずにお金を持って待つ

このシンプルな我慢ができるかどうかが、プロとアマチュアを分ける大きな壁になっています。

暴落が来た時にすぐ動ける準備を整えている

バフェットは、歴史的な暴落を何度も経験してきました。みんながパニックになって株を投げ売りしている時に、誰よりも早く、そして大量に買い向かえるのは、手元に現金がある人だけです。

「チャンスはバケツを持って待っている時に降ってくる」というのが彼の教えです。48兆円もの現金は、次にやってくる大きなチャンスを丸ごと飲み込むための、いわば巨大なバケツのようなものです。

自分の会社の株を買うのも控えるほどの割高な相場

バークシャーは、他に良い投資先がない時は、自分の会社の株を買い戻す「自社株買い」を行います。しかし最近は、その自社株買いすら停止しています。

これは、バフェットが「自分の会社の株ですら、今は買うのに適した価格ではない」と判断したことを意味します。自分の会社の価値を誰よりも知っている彼が買わないという事実は、今の相場がどれだけ過熱しているかを物語っています。

アップルや銀行株を売却して保有リストを入れ替えた意図

かつてバークシャーの資産の半分近くを占めていたアップル株を、バフェットは2024年中に半分以上も売却しました。あんなに大好きだったアップルをなぜ手放したのか、そこには彼なりの深い読みがあります。単なる「さよなら」ではなく、次の時代を生き抜くための戦略的な整理だと言えるでしょう。

アップル株を半分にしたのは税金対策かそれとも別の狙いか

バフェット自身は、売却の理由の一つとして「将来の増税に備えた」と説明しています。利益が出ているうちに売っておけば、今ならまだ低い税率で済むという現実的な判断です。

  • 利益が膨らみすぎて、比率が偏りすぎていた
  • 税率が低いうちに一度利益を確定させた
  • 会社の成長が少しゆっくりになってきたと感じた

しかし、本音の部分では、アップルがこれまでのような爆発的な成長を続けるのが難しくなってきたと見ているのかもしれません。 もちろん今でも最大の保有銘柄の一つですが、その重みを少し軽くしたかったのは間違いありません。

バンク・オブ・アメリカを売って現金化を急ぐ流れ

長年連れ添ってきたバンク・オブ・アメリカ(BoA)の株も、バフェットは容赦なく売却しました。保有比率を10%未満まで下げることで、規制上の報告義務を軽くする動きも見せています。

銀行株は景気の動きに非常に敏感です。バフェットが銀行株を減らしているということは、アメリカの景気がこれから少し冷え込む可能性を警戒しているのかもしれません。

利益が出ているうちに一度整理するプロの立ち回り

私たちは「上がっている株はずっと持っていたい」と思いがちですが、プロは違います。価値に対して価格が上がりすぎたと思えば、感謝を込めて一度手放します。

売った後にさらに株価が上がることもありますが、バフェットはそれを気にしません。「十分な利益を得た」と納得できるところで一度降りる。 この冷静な立ち回りこそが、彼が数十年も勝ち続けている秘訣です。

日本の商社株を長期で持ち続けるバフェットの狙い

アメリカの株を売る一方で、バフェットが「ここは無限に持っていたい」とまで惚れ込んでいるのが、日本の5大商社です。三菱商事や三井物産といった会社を、彼は非常に高く評価しています。日本の商社は、バフェットが好む「稼ぐ仕組み」がいくつも詰まった、理想的な投資先なのです。

日本株を「無限に持ちたい」と語るほどの信頼感

商社は、資源から食べ物、コンビニ、宇宙まで、あらゆるビジネスに手を出しています。これは、バフェットが経営するバークシャーそのものの姿と非常によく似ています。

特定のビジネスがダメになっても他でカバーできる。この「リスクの分散」が効いている商社のモデルを、彼は自分の分身のように感じているのかもしれません。 各社の持ち株比率を9.9%までは上げると宣言しており、その信頼は揺るぎません。

低い利息で資金を借りて日本で運用する賢いやり方

バフェットの商社投資で驚くのは、そのお金の出し方です。彼は自分のお金を使うのではなく、日本で「円建ての債券」を発行して、非常に低い利息で日本円を借りました。

  • 0.5%などの低い利息でお金を借りる
  • そのお金で、配当利回りが3%や4%ある商社株を買う
  • 差額の利息分が、最初から丸ごと利益になる

この「タダ同然のお金で、確実性の高いお宝を買う」というやり方は、まさに投資の教科書のようです。 日本の低金利という今の環境を、世界で一番うまく利用したのがバフェットだったと言えます。

資源やエネルギーに強い商社のビジネスモデルを評価

商社は、世界中の資源の利権を持っています。石油、天然ガス、鉄鉱石など、私たちが生きていく上で絶対に欠かせないものばかりです。

世界的なインフレで物の値段が上がれば、資源を持っている商社の利益も増えます。インフレ対策としても商社株は非常に優秀であることを、バフェットは誰よりも早く見抜いていました。

魅力的な企業をバフェットの保有リストから見つけ出すための手順

バフェットが何を買っているかは、私たちでも簡単に調べることができます。彼と同じ銘柄をそのまま買うのも良いですし、彼が何を見て選んだのかを考えることは、投資の目を養う最高の訓練になります。プロの足跡を追いかけるための、具体的な3つの手順を紹介します。

3ヶ月に一度の「13F報告書」でプロの動きをキャッチする

米国では、大きな投資家は四半期ごとに保有リストを出す義務があります。これが「13F報告書」です。ネットで検索すれば、日本語で内容を解説してくれているサイトもたくさんあります。

最新の報告書を見て、バフェットが「新しく買った株」や「全部売った株」をチェックしてみましょう。ニュースで騒がれる前に、こうした一次情報を自分で確認する癖をつけるだけで、投資の判断はぐんと鋭くなります。

企業の稼ぐ力を示すROEやEPSという数字の基準

バフェットは、会社がどれだけ効率よく利益を出しているかをシビアに見ています。特にROE(自己資本利益率)やEPS(1株あたり利益)という数字を大切にします。

  • ROEが15%以上をずっと維持しているか
  • EPSが毎年着実に増えているか
  • 借金が多すぎて苦しくなっていないか

こうした数字が綺麗な右肩上がりを描いている会社こそ、バフェットのリストに載る資格があります。 見た目の株価だけでなく、こうした中身の数字を確認する習慣をつけましょう。

10年先の業績がイメージできるかという判断の軸

バフェットは、明日や明後日の株価ではなく、10年後のその会社を想像します。「10年間、市場が閉まってもこの株を持っていられるか?」と自問自答するのです。

私たちが知っているドミノ・ピザやコーラは、10年後も世界中の人が使っている姿がイメージできます。「流行っているから」ではなく「10年後も必要とされているか」という視点で選ぶことが、バフェット流の失敗しない選び方です。

バフェットの投資手法を自分の資産運用に取り入れる方法

バフェットのような巨額の資金がなくても、彼の考え方を自分の投資に活かすことはできます。むしろ、資金が少ない個人投資家だからこそ、バフェットよりも小回りの効いた投資ができるチャンスもあります。彼の哲学を自分の生活に落とし込むための、具体的な3つのアクションをお伝えします。

暴落に備えて生活防衛資金とは別に現金を残しておく

バフェットが48兆円を持っているように、私たちも「何があっても手を出さない現金」を持っておくべきです。生活費の半年分だけでなく、株が安くなった時に買うための「買い付け余力」です。

全部の貯金を株に入れてしまうと、暴落した時に指をくわえて見ていることしかできません。「安い時に買える現金」を持っているという心の余裕が、投資の成績を劇的に良くしてくれます。

周りが浮かれている時こそ慎重になる勇気を持つ

「強欲であれ、周りが怖がっている時に。慎重であれ、周りが強欲な時に」。バフェットの最も有名な言葉の一つです。みんなが株で儲かったと騒いでいる時こそ、自分は一度立ち止まって現金を増やす時期かもしれません。

  • 友達が株の話を始めたら注意する
  • ニュースで「最高値更新」と連日報じられたら警戒する
  • 自分の持っている株が上がりすぎたら、少しだけ利益を確定させる

みんなと同じ行動をしないことが、投資で生き残るための鉄則です。 孤独かもしれませんが、その慎重さがあなたの資産を最後まで守ってくれます。

自分が応援したいと思える会社を1株から買ってみる

バフェットは、自分が製品を愛している会社の株を好んで買います。まずはあなたの身近にあるサービスで、10年後もなくならないと思える会社を1株から買ってみてください。

100株単位だと大きなお金が必要ですが、最近は1株から買える証券会社も多いです。「応援したい」という気持ちで買った株は、少しの値下がりでも手放さずに持ち続けることができます。 こうした「長期保有」の経験が、あなたを本当の投資家へと育ててくれます。

まとめ:バフェットの「待ち」の姿勢から学ぶべきこと

バフェットが今、アップルを売り、現金を過去最高にまで積み上げているのは、決して投資を諦めたわけではありません。

  • ドミノ・ピザやプール用品など、不景気に強い身近なビジネスを新しく買った。
  • 48兆円の現金は、次の大きな暴落時に「お宝株」を安く拾うための準備。
  • アップルや銀行株を売ったのは、税金対策や将来の景気減速への備え。
  • 日本の商社株は、低金利を活かした最強の稼ぎ頭として長期保有を続けている。
  • プロの投資家でも「今は高い」と判断して、無理に買わない勇気を持っている。
  • 私たち個人も、すべてのお金を株に入れず、チャンスを待つ現金を残しておくべき。
  • 10年後の世界でも生き残っている「本物の会社」を、1株から大切に持つ。

今の相場は少し浮ついているように見えるかもしれません。そんな時こそ、バフェットのように「納得できる獲物が来るまで、じっと待つ」姿勢を大切にしてみてください。焦らずに、自分のルールを守り抜いた人だけが、最後に笑うことができるのです。

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この記事を書いた人

MONEY STUDIO編集部は、投資・金融分野の情報収集・分析を行う複数名の編集メンバーで構成されています。
一次情報・公式データ・実体験をもとに記事を制作しています。
特定の金融商品や投資手法を過度に推奨することはなく、メリットだけでなくデメリットやリスクも明示することを編集方針としています。

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