リセッションに強い生活必需品セクター!不況下でも売上が落ちない銘柄を解説

「景気が悪くなったら自分の持っている株はどうなるんだろう」と不安になることはありませんか。米国株への投資を続けていると、必ずリセッション(景気後退)という言葉が耳に入ってきます。この記事では、そんな不況期でも安定して売上を出し続ける「生活必需品セクター」の凄さをお伝えします。読み終える頃には、どんな嵐が来ても揺るがない資産を作るための、強力な銘柄の選び方が身についているはずです。

目次

リセッションに強い生活必需品セクターの売上が落ちないのはなぜ?

ニュースで不景気が叫ばれると、多くの人は財布の紐を固く締めます。でも、どんなに家計が苦しくても、トイレットペーパーを買わなかったり、歯を磨くのをやめたりする人はいません。生活必需品セクターとは、まさにこうした「生きていくために絶対に欠かせないもの」を売る企業の集まりです。なぜこのグループが不況に強いのか、その仕組みを一緒に見ていきましょう。

どんなに景気が悪くても買わざるを得ない商品の力

生活必需品は、経済用語で「非景気循環株(ディフェンシブ株)」と定義されます。これは、世の中の景気が良くても悪くても、需要がほとんど変わらない商品を指します。例えば、ハイテク株が売る最新のデバイスは「欲しいもの(Wants)」ですが、パンパースのオムツは「必要なもの(Needs)」です。

消費者が買い物をやめられないため、企業の利益が極端に減ることはまずありません。 景気が冷え込んで多くの会社が売上を落とす中、このセクターだけは淡々と商品が売れ続けます。この「売上が読める」という安定感こそ、リセッション期に投資家がこぞってこの銘柄を買いたがる理由です。

  • トイレットペーパーや洗剤などの家庭用品
  • シャンプーや歯磨き粉などの衛生用品
  • 赤ちゃんの紙オムツや生理用品

外食を控える人たちがスーパーへ向かうことで起きる現象

景気が悪くなると、1回数千円かかるレストランでの食事は真っ先に節約の対象になります。その代わりに増えるのが、スーパーで食材を買って家で食べる「内食」です。生活必需品セクターにはこうした食料品メーカーや小売店が含まれるため、不況がかえって追い風になることさえあります。

外食を我慢してもお腹は空くため、スーパーのレジが止まることはありません。 ウォルマートのような巨大スーパーでは、不景気になると「安さ」を求めてさらに多くのお客さんが集まります。生活費を切り詰めようとする人の行動が、結果としてこれらの企業の売上を支える強力な土台になります。

  • 外食予算がスーパーの食料品予算へ移動する
  • PB(プライベートブランド)商品の売上が伸びる
  • 家で使う調味料や保存食の需要が安定する

景気の波に左右されず毎日使われる消耗品のサイクル

生活必需品セクターの商品の多くは、一度使ったらなくなる「消耗品」です。高級車や時計は一度買えば何年も持ちますが、洗剤や飲み物は数日から数週間でなくなります。この「使い切ってまた買う」という短いサイクルが、企業に絶え間ない現金をもたらします。

毎日使って毎日消費されるからこそ、企業の現金収入が途絶えることはありません。 景気の良し悪しに関係なく、蛇口をひねるようにチャリンチャリンとお金が入ってくる仕組みです。この安定した現金(キャッシュフロー)があるからこそ、これらの企業は不況でも倒産のリスクが低く、株主を大切にできるのです。

  • 購入の頻度が非常に高い
  • 流行に左右されにくく長く売れ続ける
  • 在庫が余って困ることが少ない

68年も増配を続けるP&Gはリセッションに強い銘柄の代表

生活必需品セクターの王様といえば、プロクター・アンド・ギャンブル(P&G)です。世界中で知らない人はいないほど、私たちの生活に深く入り込んでいます。この会社は単に有名なだけでなく、投資家の間では「配当王」として崇められています。景気がどん底のときも、戦争が起きたときも、彼らがどのように利益を守ってきたのかを解説します。

パンパースやアリエールを指名買いするファンの存在

P&Gは、世界シェア1位のブランドをいくつも持っています。紙オムツのパンパースや洗剤のアリエール、カミソリのジレットなど、誰もが一度は使ったことがあるはずです。これらは「安ければ何でもいい」という商品ではなく、品質で選ばれる強いブランド力を持っています。

お客さんは使い慣れた商品を使い続けたいと思うため、他社に浮気されにくいのが強みです。もし原材料が高くなっても、少し値上げをするだけで利益を守れる「価格転嫁力」も備えています。不況下で安売り競争に巻き込まれないことが、高い利益率を維持できる秘訣です。

項目内容他の銘柄との違い
増配年数68年連続米国株の中でも最長クラスの記録
主要ブランドタイド、パンパース、ジレット10億ドル以上の売上を持つブランドが20以上
利益の源泉世界200カ国以上での販売地域ごとの景気のムラを分散できる

圧倒的な歴史とブランド数は、新興企業が逆立ちしても真似できない壁になっています。どんな不況が来ても「とりあえずP&Gを持っておけば安心」と言われるのは、この盤石なビジネスがあるからです。

60年以上一度も欠かさず配当金を増やし続けている凄さ

P&Gの最も驚くべき点は、68年もの間、毎年欠かさず株主への配当金を増やしてきたことです。1950年代から現在まで、ITバブルの崩壊もリーマンショックも経験してきました。どんなに世界中がパニックになっても、株主にお金を払い続ける姿勢は信頼の証です。

配当金を増やし続けられるのは、それだけ本業で稼ぐ力が衰えていないことを意味します。不況のときでも「自分たちの株を持っていてくれてありがとう」というメッセージを、現金という形で見せてくれます。長期投資家にとって、これほど心強いパートナーは他にいません。

  • 68年連続増配という驚異的な実績
  • 利益の中から無理なく配当を出している
  • 不況時でも株価が支えられやすい要因になる

景気が冷え込んでも安定して現金を稼ぎ出すビジネスの中身

P&Gのビジネスは、非常にシンプルで頑丈です。毎日誰かがどこかで顔を洗い、洗濯をし、掃除をしています。そのたびに同社の製品が使われ、利益が積み上がります。派手な技術革新はなくても、確実にお金を生み出す「現金の製造機」のような会社です。

特定の国が不況になっても、世界200カ国以上で商売をしているため、全体のダメージは小さく済みます。この「場所と商品の分散」が、利益の安定感をさらに高めています。投資家が求める「予測のしやすさ」において、P&Gの右に出る会社はなかなか見当たりません。

  • 生活に密着した多種多様なカテゴリー
  • 世界規模の物流網によるコスト削減
  • 広告宣伝への巨額投資でシェアを維持

安さを武器にするウォルマートなど不況下でも売上が落ちない銘柄の強み

リセッションになると、消費者は1円でも安いものを求めて行動を変えます。その「安さ」へのニーズを丸ごと飲み込むのが、全米最大の小売店であるウォルマートです。彼らの強さは単なる規模だけでなく、不況になるほど存在感が増す不思議な仕組みにあります。スーパーマーケットの枠を超えた、その強さの秘密に迫ります。

生活費を抑えたい層を飲み込むウォルマートの圧倒的な安さ

ウォルマートは「Everyday Low Price(毎日低価格)」というスローガンを掲げています。景気が悪くなると、普段は高級スーパーで買っていた人たちまでが、安さを求めてウォルマートへ流れてきます。不況になればなるほど、競合からお客さんを奪って成長できるという皮肉な強みを持っています。

売上の半分以上が食料品で占められていることも、リセッションに強い大きな要因です。豪華な服は買わなくても、晩ごはんのおかずは必ず買います。圧倒的な仕入れの力で、どこよりも安く食卓を支えることで、どんな時代でもレジにお客さんが絶えることはありません。

項目内容他の銘柄との違い
店舗数全米に約4,700店舗以上アメリカ人の9割が15分以内に行ける距離
収益構造食料品が売上の5割超景気に左右されない食品のシェアが絶大
戦略実店舗 + ネット通販の融合アマゾンに対抗できる唯一のリアル店舗網

「安さ」という最強の武器を持っているため、不況期ほどライバルとの差が開きます。全米中に張り巡らされた物流網は、もはや国のインフラといっても過言ではありません。

会費収入だけで利益の大部分を稼ぎ出すコストコの仕組み

コストコ・ホールセール(COST)も生活必需品セクターの注目銘柄です。普通のスーパーと違うのは、会員にならないと買い物ができない点です。コストコの利益の約8割は、商品ではなく「年会費」から生まれています。

一度会費を払った人は、「元を取ろう」として何度もお店に足を運びます。商品の利益率を極限まで下げて安く売る代わりに、安定した会費収入を積み上げるモデルです。不況になっても会費を払い続ける人が約9割もいるため、業績が大きく崩れる心配がほとんどありません。

  • 全世界で約90%を超える高い会員更新率
  • 会費収入という「予測できる利益」の強さ
  • 高品質なものを大量に安く買えるお得感

食料品という「絶対に削れない支出」を握っている企業の底力

ウォルマートやコストコが強いのは、人間が生きていく上で最後まで削れない「食」を握っているからです。電気代やガス代と同じように、食料品代は社会の基盤となる支出です。これらを扱う企業は、いわば民間版の役所のような役割を果たしています。

消費者が他での贅沢を諦めても、スーパーでの買い物は続けます。この「底堅い需要」がある限り、これらの企業の売上がゼロになることはありません。不況下で多くの株が暴落する中、スーパー関連の株が光り輝くのは、この安心感があるからです。

  • 必需品である食品の売上比率が高い
  • 不況時に強い「安売り」のイメージが定着している
  • 大量仕入れによるコスト競争力が高い

飲料株も生活必需品セクターの主力:飲み物やスナックで稼ぐ

一息つきたいときのコーラや、小腹が空いたときのスナック。これらも生活必需品セクターの重要な一部です。飲み物やお菓子は1つあたりの単価が安いため、景気が悪くなっても「これくらいはいいか」と買われ続けます。世界中の人々の喉を潤し、お腹を満たす企業の安定感を見てみましょう。

世界中の棚を独占しているコカ・コーラのブランド力

コカ・コーラ(KO)は、60年以上の連続増配を誇る優良企業です。世界200以上の国と地域で売られており、1日に約20億回も飲まれています。「コーラが飲みたい」と思ったときに、代わりの飲み物では満足できないという強いファン層を持っています。

この指名買いがあるため、コカ・コーラは広告を出し続けるだけでシェアを維持できます。資産として工場をたくさん持つ必要がない「身軽な経営」も特徴です。高い利益率を維持しながら、世界中から少しずつ現金を吸い上げる仕組みが、不況でもびくともしない強さを生んでいます。

  • 世界一のブランド認知度
  • 60年を超える連続増配の実績
  • 世界中に張り巡らされた最強の販売ルート

飲み物だけでなくお菓子でも利益を積み上げるペプシコ

ペプシコ(PEP)は、コーラだけでなくスナック菓子の「レイズ」や「ドリトス」なども手がけています。「飲み物とお菓子を一緒に買う」という消費者の心理をうまく突いたビジネスモデルです。 景気が悪くなってパーティーに行けなくても、家でコーラを飲みながらポテトチップスを食べる楽しみは残ります。

飲料とスナックの両輪があるため、どちらかの売上が少し落ちても、もう片方が支えてくれます。ペプシコも50年以上増配を続けている「配当王」の常連です。生活に溶け込んだ小さなお楽しみを提供し続けることで、安定した利益を出し続けています。

  • 世界シェア1位のスナック事業を保有
  • 飲料と菓子のセット販売による相乗効果
  • 健康志向に合わせた商品開発も得意

毎日数円単位の利益を積み重ねることで生まれる安定感

これらの企業の強みは、1回あたりの利益は数円でも、それが世界中で毎日何十億回も繰り返される点です。IT企業のように一発逆転のヒットを狙う必要はありません。昨日のように今日も売れ、明日もまた売れるという確信が、投資家に大きな安心感を与えます。

景気が悪くなって大きな買い物を控えるようになると、こうした「小さなぜいたく」への支出はむしろ守られやすくなります。数円の利益が積み重なって巨大な資産になる、この「チリも積もれば山となる」を地で行くのが飲料・スナック株の魅力です。

  • 単価が安いため消費者の負担感が少ない
  • 習慣的に買われるため売上が安定する
  • 世界的な人口増加とともに市場が広がる

リセッションに強い銘柄を具体的な数字で正しく見分ける方法

「安定している」という言葉に騙されてはいけません。不況に強い銘柄を選ぶには、感情ではなく客観的な「数字」で判断する必要があります。どのポイントに注目すれば、本当の意味でリセッションを乗り越えられる企業を見つけられるのか。投資家が必ずチェックすべき3つの基準をお伝えします。

株価が市場より動きにくいことを示すベータ値の確認

投資の世界には、ベータ値(β)という便利な数字があります。これは、市場全体(S&P500など)が動いたときに、その株がどれくらい連動するかを示したものです。ベータ値が1より小さければ「市場よりも値動きが穏やか」であることを意味します。

生活必需品セクターの優良株は、このベータ値が0.6から0.8程度であることが多いです。つまり、市場が10%暴落しても、その株は6%から8%の下落で済む可能性が高いということです。不況時に資産が溶けるのを防ぎたいなら、まずはこのベータ値をチェックしてください。

  • 1.0を下回るベータ値の銘柄を探す
  • 値動きがマイルドで精神的に優しい
  • 暴落時に資産を守る防波堤の役割を果たす

借金が少なく手元に現金が豊富にあるかのチェック

景気が悪くなると、銀行からお金を借りにくくなります。そのため、最初から自分でお金(現金)をたっぷり持っている企業が生き残ります。「自己資本比率」が高く、利息の支払いで苦しまない会社こそ、不況時の救世主です。

借金が多いと、売上が少し落ちただけで経営が苦しくなり、最悪の場合は配当を止めてしまいます。逆に、現金を豊富に持っている企業は、不況をチャンスに変えてライバル会社を安く買収することさえあります。決算書の「現金」や「利益剰余金」という項目に、企業の底力が隠されています。

  • 手元の現金(キャッシュ)が多いか
  • 借金の返済に追われていないか
  • 不況時でも自社株買いや増配ができる余力

毎年決まった額がしっかり入ってくる営業キャッシュフロー

企業の成績表である「利益」は、会計のやり方で多少の調整ができてしまいます。でも、「営業キャッシュフロー」という数字は嘘をつけません。これは、本業の商売で実際にいくらの現金が入ってきたかを示す生々しい数字です。この数字が毎年安定してプラスなのが、生活必需品セクターの誇りです。

景気が悪くてもこのキャッシュフローが減らない企業は、まさに「現金を掘り出す鉱山」のようなものです。このお金があるからこそ、私たちは配当金という形で利益を分けてもらえます。利益の質を見極めるために、この営業キャッシュフローの推移を必ず確認しましょう。

  • 本業で稼ぐ現金が毎年増えているか
  • 売上の伸びと現金の入り方が一致しているか
  • 配当金を支払うための十分な原資になっているか

米国ETFのXLPでリスクを抑えるコツ:生活必需品を丸ごと買う

個別の会社を選ぶのが難しい、あるいは1社に集中させるのが怖いという方は、ETF(上場投資信託)を使うのが賢いやり方です。生活必需品セクターの主役たちを1つのパックにした「XLP」という商品があります。これを使えば、誰でも簡単にプロのような分散投資が始められます。

手数料が非常に安い米国ETFのXLPを活用するメリット

XLP(生活必需品セレクト・セクター SPDR ファンド)は、米国を代表する生活必需品企業にまとめて投資できる商品です。経費率(手数料)が年率0.09%と非常に安く、1万円程度から購入できます。

自分で数十社の株をバラバラに買うと、そのたびに売買手数料がかかります。でもXLPなら、たった1回注文するだけで、P&Gやウォルマート、コカ・コーラといった超一流企業の株主になれます。管理の手間を極限まで減らしつつ、低コストで運用できるのが最大の魅力です。

項目内容他のETFとの違い
経費率年率0.09%圧倒的な低コストで長期保有に最適
構成銘柄数約38銘柄セクターの精鋭企業に集中投資
運用会社ステート・ストリート世界トップクラスの運用実績で安心

個別の銘柄分析に時間をかけられない忙しい人にとって、XLPは最強の「不況対策セット」といえます。

個別の会社が不振になったときの影響を減らす分散の効果

どんなに素晴らしい会社でも、不祥事や突然の事故で株価が下がることがあります。もしP&G1社に全財産を注ぎ込んでいたら、そのショックは計り知れません。ETFを使えば、1社の株価が下がっても他の銘柄がカバーしてくれるため、資産全体へのダメージを抑えられます。

XLPは、セクター内の複数の業種(食品、飲料、家庭用品など)に分散されています。個別の企業のトラブルに振り回されず、セクター全体の「不況に強い」という恩恵だけを受け取ることができます。この「守りの硬さ」こそ、分散投資の真骨頂です。

  • 1社の暴落による致命傷を避けられる
  • セクター内の成長を平均的に取り込める
  • 自分で銘柄を入れ替える手間が省ける

毎月決まった金額を積み立てていく際の手順とタイミング

XLPのような安定したETFは、一気に買うよりも「積立投資」に向いています。株価が高いときも低いときも淡々と買い続けることで、購入価格を平均化できます。米国株を扱っているネット証券の「定期買付サービス」を使えば、一度設定するだけで自動的に積み立ててくれます。

特に景気が良くて株価が高いときは「今は買わないほうがいいかな」と迷いがちです。でも、積立なら感情を挟まずに続けられます。生活必需品セクターは爆発的な上昇は少ないものの、下落もマイルドなので、積立による資産形成にはこの上なく適した投資先です。

  • ネット証券の「定期買付」を活用する
  • 毎月の給料日など、決まった日に買い付ける
  • 配当金も自動で再投資の設定にしておく

不況下でも売上が落ちない銘柄へ投資する際に気をつけたい注意点

ここまで生活必需品セクターの魅力を語ってきましたが、もちろん気をつけるべき点もあります。どんな投資先にも「苦手な場面」があるからです。不満のない投資をするために、メリットの裏側にある3つの注意点をあらかじめ頭に入れておきましょう。

景気が良すぎる時期には株価の上昇がゆっくりになる性質

生活必需品セクターは、みんながイケイケでハイテク株などを買っている「強気相場」では、置いてけぼりになることが多いです。「守りに強い」ということは、逆に「攻めにはそれほど強くない」という裏返しでもあります。

市場全体が20%も上がるような好景気のときに、このセクターは5%程度しか上がらないこともあります。周りの派手な値動きを見て「自分の株はちっとも上がらない」と焦ってはいけません。不況のときに資産を守るための保険料だと思って、どっしり構える忍耐が必要です。

  • ハイテク株のような急成長は期待できない
  • 好景気の局面では市場平均に負けることがある
  • 「守りのための銘柄」であることを忘れない

原材料の値段が急激に上がったときに利益を守れるかどうかの差

生活必需品を作るには、石油や小麦、砂糖などの原材料が必要です。これらが急激に値上がりしたときに、商品の値段を上げられない企業は苦しくなります。「値上げをしてもお客さんが離れないブランド力」があるかどうかが、天国と地獄の分かれ道です。

安いだけが売りの企業は、値上げをするとすぐにお客さんが他へ逃げてしまいます。投資する際は、その企業が世界中で愛され、多少高くなっても「これがいい」と言われる力を持っているか、冷静に見極める必要があります。インフレという敵に対して、武器を持っている会社を選びましょう。

  • 原材料コストの上昇を価格に転嫁できるか
  • 安売り競争に巻き込まれて利益を削っていないか
  • ブランドへの信頼が確立されているか

広告を減らしたときに新しいブランドに顧客を奪われる不安

生活必需品は、常に新しいライバルとの戦いです。最近ではSNSを使って、広告費をかけずに急成長する新しいブランドも増えています。P&Gのような巨人も、胡坐をかいて宣伝をサボれば、あっという間にシェアを奪われるかもしれません。

今の時代、消費者の好みは移り変わりが早いです。企業が新しいライフスタイルに対応した商品(例えばオーガニックや環境配慮型)を出し続けられているか、時々チェックしてください。古いやり方に固執している会社は、たとえ生活必需品セクターであっても、将来の売上が細ってしまう恐れがあります。

  • 新興ブランドにシェアを奪われていないか
  • 若者の好みの変化に追いつけているか
  • 常に広告や開発に投資を続けているか

まとめ:不況に負けない資産を作る生活必需品株の選び方

リセッションに強い生活必需品セクターは、あなたの資産を守る「盾」のような存在です。派手さはありませんが、どんなに世界が混乱しても利益を出し続けるその姿は、長期投資家にとって最大の安心感を与えてくれます。

  • 生活に欠かせない消耗品を扱っているため、不況でも売上が安定している
  • P&Gのように、60年以上増配を続ける「配当王」が数多く存在する
  • ウォルマートやコストコは、不況時に「安さ」を求める客を吸収して成長する
  • コカ・コーラやペプシコなど、習慣的に買われる飲料・スナック株の利益率は高い
  • ベータ値やキャッシュフローといった数字で、本物の優良企業を見極めることが大切
  • 個別の銘柄選びに迷ったら、セクターを丸ごと買えるETFのXLPが便利
  • 好景気では上昇が鈍いことや、インフレによる原材料高の影響には注意が必要

投資の目的は、一時のギャンブルで勝つことではなく、自分の大切な資産を長く守り、育てていくことです。不景気の波がいつ来てもいいように、今のうちにポートフォリオの一部に「生活必需品」という頑丈なパーツを組み込んでおきませんか。そうすれば、次に嵐が来たときも、あなたは慌てることなく、穏やかな気持ちでその時を乗り越えられるはずです。

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この記事を書いた人

MONEY STUDIO編集部は、投資・金融分野の情報収集・分析を行う複数名の編集メンバーで構成されています。
一次情報・公式データ・実体験をもとに記事を制作しています。
特定の金融商品や投資手法を過度に推奨することはなく、メリットだけでなくデメリットやリスクも明示することを編集方針としています。

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