オルカンと2559はどっちが得?投資信託とETFの配当再投資効率を比較

全世界の株にまとめて投資できる「オルカン」は、今や投資のスタンダードになりました。しかし同じ中身で、証券取引所に上場している「2559」というETFも存在します。

この記事では、投資信託のオルカンとETFの2559、どちらが効率よくお金を増やせるかを徹底的に比べました。特に重要なのは「配当金の再投資」に隠された仕組みの差です。最後まで読めば、あなたの大切なお金をどちらに預けるべきか、その答えがはっきりわかりますよ。

目次

オルカンと2559はどっちが得?配当再投資の効率なら投資信託の勝ち

結論からお伝えすると、配当金を再び投資に回して資産を大きくしたいなら、投資信託のオルカンが圧倒的に有利です。ETFの2559も中身は同じ全世界の株ですが、配当金の扱い方が根本的に違います。なぜ投資信託の方が効率が良いと言い切れるのか、その理由を3つのポイントで解説しますね。

分配金に税金がかからず全額が勝手に増えていく仕組み

投資信託のオルカンは、運用で出た配当金を投資家の手元に配らず、そのままファンドの中で新しい株の購入に回します。これを内部再投資と呼びます。

投資家の口座にお金が振り込まれないため、その瞬間に税金が引かれることもありません。配当金の全額をそのまま次の運用に回せるため、雪だるま式に資産が増えるスピードが早くなります。

1円の端数も無駄にしない完璧な複利効果のスピード感

オルカンのような投資信託は、100円から1円単位で買うことができます。配当金を再投資する際も、1円単位で無駄なく全ての金額を投資に回してくれます。

ETFの場合は1株単位でしか買えないため、どうしても中途半端な現金が口座に残ってしまいます。投資信託なら、配当金を1円も余らせることなく全額働かせることができるため、長期の複利効果を最大まで高められます。

自分で買い直す手間が一切いらない「ほったらかし」の利便性

投資信託は、一度設定してしまえば配当金の再投資も全て運用会社が自動で行ってくれます。あなたが寝ている間も、配当金は自動的に次の投資へと回され続けます。

ETFのように「配当金が入ったから、また注文ボタンを押さなきゃ」と考える必要はありません。余計な手間をかけずに、最も効率の良い運用を機械的に続けてくれるのが投資信託の最大の魅力です。

投資信託のオルカンが配当を再投資する際に税金で得する理由

投資でお金を増やすための最大の敵は税金です。通常、株の配当金には約20%の税金がかかります。オルカンはこの税金の壁を、非常に賢いやり方で乗り越えています。具体的にどれくらいの差が出るのか見てみましょう。

20.315%の税金を引かれずに運用し続けられるメリット

普通に配当金を受け取ると、20.315%の税金が引かれます。1万円の配当が出ても、手元には約8,000円しか残りません。

オルカンはファンドの内部で再投資を行うため、この20.315%を引かれる前の「1万円」をそのまま運用に使えます。税金として取られるはずだったお金も投資に回して利益を生んでくれるため、運用効率は驚くほど上がります。

税金を先送りにすることで将来の資産残高に大きな差が出る

もちろん、最終的に投資信託を解約して現金化するときには、増えた分に対して税金がかかります。しかし、運用している間ずっと税金を払わずに済む「課税の繰り延べ」には凄まじい力があります。

10年、20年と経つうちに、本来税金で消えていたはずのお金がさらに利益を生み出します。運用期間が長くなればなるほど、この税金先送りの効果によって、ETFとは比べものにならないほどの資産の差がつきます。

NISAやつみたて投資枠をフル活用して非課税の恩恵を受ける

新NISAの「つみたて投資枠」と「成長投資枠」を使えば、売却時の税金すらゼロにできます。オルカンは両方の枠で買えるため、非常に使い勝手が良いです。

さらに内部再投資の仕組みを組み合わせれば、運用中も売却時も税金に悩まされることがなくなります。新NISAとオルカンの組み合わせは、現代の日本で最も効率よく資産を作るための王道パターンです。

ETFの2559で配当再投資を行うときにぶつかる端数の問題

2559というETFは、東証に上場しているため株のように買えるのが魅力です。ただ、配当金を再投資して資産を増やしたい人にとっては、いくつか厄介な問題がつきまといます。特にお金の使い残しが出る「端数」の問題は、長期的に見て無視できません。

配当を受け取るたびに税金が差し引かれて目減りする

2559を持っていると、年2回の決算で分配金があなたの証券口座に振り込まれます。このとき、NISA口座でない限りは自動的に税金が差し引かれた状態になります。

再投資しようと思っても、すでに税金分だけお金が減っています。運用効率を最大にしたい人にとって、途中で強制的に税金を払わされるのは大きなブレーキになってしまいます。

1株に足りない中途半端な現金が口座に眠ってしまう弱点

ETFの2559は1株単位での取引になります。2026年時点では1株あたり2.5万円前後の価格がついているため、配当金がそれ以下の金額だと1株すら買い足せません。

例えば、配当金が5,000円入ったとしても、1株2.5万円の2559は買えません。結局、その5,000円は投資に回らず口座で眠ることになり、その間は1円の利益も生み出さない死んだお金になってしまいます。

毎回手動で注文ボタンを押さなければならない時間のコスト

配当金で再びETFを買うには、自分で証券会社のアプリを開いて注文を出す必要があります。仕事や家事で忙しい中、年に数回のこの作業を忘れずに続けるのは意外と大変です。

注文を忘れて放置してしまうと、再投資の効率はさらに下がります。自分の時間を削ってまで管理しなければならないのは、長期投資において大きな心理的負担になりかねません。

手数料や信託報酬を比べてもわからないオルカンと2559の実質コスト

表面的な手数料だけを見ると、投資信託もETFもほとんど差がないように見えます。しかし、本当のコストは「目に見えない場所」に隠れています。実際に運用して初めてわかる、本当の負担額について比較してみましょう。

年率0.05%台という目に見える手数料の小ささを比べる

オルカンの信託報酬は年率0.05775%程度です。一方の2559も年率0.07%台と、どちらも驚異的な安さを誇ります。

100万円を1年間預けても、手数料はわずか数百円の差です。このレベルまでコストが下がってくると、表面上の手数料の差よりも、先ほどお話しした「配当の扱い」の差の方が利益に大きく関わってきます。

運用報告書を読んで初めて判明する「隠れコスト」の正体

信託報酬以外にも、株を売り買いする際の手数料や、海外の保管料などがかかります。これらは運用報告書を読まないとわからない、いわゆる隠れコストです。

投資信託のオルカンは、膨大な資産を運用しているため、こうした細かいコストを安く抑える力があります。手数料の安さだけでなく、ファンドとしての規模の大きさが、最終的な実質コストの低さに繋がっています。

売買手数料を無料にしているネット証券を賢く選ぶ方法

投資信託は多くのネット証券で買付手数料が無料です。ETFの2559も、SBI証券や楽天証券などの主要な会社であれば、NISA枠での売買手数料を無料にしています。

手数料を気にせずに売買できる環境を整えることは、投資の第一歩です。特にETFを買う場合は、手数料負けしないように無料化キャンペーンなどを賢く利用するようにしましょう。

あえて2559を選んで配当金をお小遣いとして受け取るメリット

ここまで投資信託が有利だと言ってきましたが、人によっては2559の方が合っている場合もあります。それは、資産を増やすことよりも「今使えるお金」を大切にしたい場合です。ETFならではの楽しみ方についても触れておきます。

リアルタイムの価格で好きな瞬間に売買できる自由度

2559は東証に上場しているため、平日の日中ならいつでも好きな瞬間の価格で売買できます。投資信託は注文を出してから価格が決まるまで1日以上のタイムラグがあります。

「今、株価が安くなったから買いたい」という瞬発力のある動きができるのはETFの特権です。相場の動きを見ながら自分で取引するのが好きな人にとって、2559は非常に使い勝手の良い道具になります。

現金が定期的に口座に入ることで投資の成果を実感する

配当金がチャリンと口座に振り込まれる瞬間は、投資家として一番嬉しいときです。オルカンのように勝手に増えていくのも良いですが、現金を受け取ることで「投資をしている」という実感が湧きます。

もらった配当金で美味しいランチを食べたり、旅行の足しにしたりするのも立派な投資の出口です。将来の大きな資産よりも、日々の生活に彩りが欲しいなら、配当金が出るETFを選ぶのも正解の一つですよ。

貸株サービスを使って金利の上乗せ報酬を狙うテクニック

ETFの2559は株と同じ扱いなので、証券会社の「貸株サービス」を利用できます。これは自分のETFを証券会社に貸し出すことで、金利を受け取れる仕組みです。

通常の配当金に加えて、さらに少しだけ利益を上乗せできます。信託報酬をポイント還元で取り戻すのと同じように、貸株金利を使って実質的なコストをゼロに近づける楽しみがあります。

新NISAでオルカンと2559を使い分けるための具体的な方法

2024年から始まった新NISAでは、投資信託とETFを上手に組み合わせることで、さらに賢い運用ができます。1200万円という成長投資枠をどう使うか、具体的な戦略を立ててみましょう。

つみたて投資枠でオルカン、成長投資枠で2559という戦略

つみたて投資枠はETFが買えないため、必然的にオルカンなどの投資信託を選ぶことになります。こちらは老後資金として、一切手をつけずに自動で増やし続ける土台にしましょう。

余った成長投資枠で、2559などのETFを少しだけ持ってみるのも面白いです。将来の安心をオルカンで作りつつ、日々の楽しみを2559の配当金で作るという、二段構えの作戦です。

最短5年で1800万円の枠を埋めるための効率的な買い方

新NISAの枠を最速で埋めたいなら、やはり配当が勝手に再投資されるオルカンが最強です。ETFだと、入ってきた配当金を再び枠を使って買い直さなければならないからです。

オルカンなら枠を消費せずに内部で勝手に増えてくれます。1800万円という貴重な非課税枠を、1円も無駄にせず最大限に活用したいなら、投資信託一本に絞るのが最も効率的です。

NISAでは使えない外国税額控除の落とし穴を回避する

通常、海外の株が含まれる2559を特定口座で持つと、アメリカなどの税金を一部取り戻せる「外国税額控除」が使えます。しかし、NISA口座内ではこの制度が使えません。

つまり、NISAで海外ETFを持っても、現地の10%前後の税金はどうしても引かれてしまいます。国内の税金20%が無料になるメリットは大きいですが、海外の税金は取られてしまうことを念頭に置いておきましょう。

結局どっちが得?配当再投資の効率を最大化する選び方の基準

結局のところ、あなたにとってどちらが良いかは「何のために投資をするか」で決まります。最後に、判断に迷った時のための決定的な基準を整理しました。自分に当てはまる方を選んでみてください。

20年以上の長期保有なら投資信託が最強と言える根拠

老後のためにお金を2倍、3倍に増やしたいなら、迷わず投資信託のオルカンを選んでください。税金先送りの効果と、1円単位の再投資による複利の力は、20年という時間で巨大な差になります。

「いつか使うお金」を育てる期間においては、途中で現金を受け取るメリットはほとんどありません。お金に最も効率よく働いてもらいたいなら、投資信託が最高のパートナーになります。

100円からコツコツ積み立てたい初心者が守るべき鉄則

投資を始めたばかりの人は、1株数万円もする2559を買い続けるのはハードルが高いはずです。まずはオルカンを使って、毎月3,000円や5,000円といった少額から積立設定をしましょう。

無理のない範囲で、自動で買い続ける習慣を身につけることが何よりも大切です。少額からでも完璧な複利の恩恵を受けられるのが投資信託の強みなので、まずはここからスタートしましょう。

資産が1億円を超えて配当だけで生活したい人の選択肢

もしすでに十分な資産があり、配当金だけで日々の生活費を賄いたいなら、2559のようなETFが輝きます。わざわざ株を売る手続きをしなくても、定期的にお金が振り込まれるのは非常に便利です。

「資産を増やすフェーズ」から「資産を使うフェーズ」に入った人にとっては、ETFの方が使い勝手が良くなります。今の生活を支えるためにお金が必要なら、迷わず2559を手にとって、その果実を味わってください。

まとめ:配当再投資の効率を優先して賢く資産を増やそう

オルカンと2559を比較してきましたが、配当を再び投資に回して資産を大きくしたいなら、投資信託のオルカンに軍配が上がります。最後に、大切なポイントを振り返りましょう。

  • 投資信託のオルカンは配当を内部で再投資するため、税金の支払いを先送りできる。
  • ETFの2559は配当のたびに税金が引かれ、端数のお金が再投資に回らない弱点がある。
  • 1円単位で無駄なく複利効果を狙えるのは、圧倒的に投資信託。
  • 2559のメリットは、リアルタイムで売買でき、配当をお小遣いとして受け取れること。
  • 新NISAの枠を最も効率よく埋めて将来に備えるなら、オルカンが王道。
  • 自分の目的が「将来の資産」ならオルカン、「今の現金」なら2559を選ぶ。

どちらも全世界の優良企業に投資できる素晴らしい銘柄であることに変わりはありません。でも、長期でお金を増やすスピードを優先するなら、オルカンの自動再投資の力はあなたの強力な武器になりますよ。

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この記事を書いた人

MONEY STUDIO編集部は、投資・金融分野の情報収集・分析を行う複数名の編集メンバーで構成されています。
一次情報・公式データ・実体験をもとに記事を制作しています。
特定の金融商品や投資手法を過度に推奨することはなく、メリットだけでなくデメリットやリスクも明示することを編集方針としています。

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