VTIとVOOはどちらが有望?期待リターンとリスクの過去データを比較

「アメリカ株の投資を始めたいけれど、VTIとVOOのどっちを選べばいいの?」と悩んでいませんか。

どちらも超有名な銘柄ですし、ネットを見ても「こっちがいい」という意見がバラバラで迷ってしまいますよね。

実は、この2つの銘柄は中身が80%も重なっています。

そのため、どちらを選んでも大失敗することはありませんが、細かい中身を知ることで「自分に合った納得の投資」ができるようになります。

この記事では、VTIとVOOの期待リターンやリスクの違いを、難しい言葉を使わずに分かりやすく比較しました。

読み終わる頃には、自信を持ってどちらかに決める、あるいは両方を使い分ける基準がはっきりと見えてくるはずです。

目次

VTIとVOOはどちらが有望?過去データから期待リターンとリスクを比較した「結論」

投資を始める時に一番気になるのは、「結局どっちが儲かるの?」という点ですよね。

結論からお伝えすると、過去の長い歴史を振り返れば、この2つの成績に大きな差はありません。

どちらを選んでも、アメリカの経済成長という波にしっかり乗ることができます。

長期で見れば成績の差は「誤差」の範囲

VTI(全米株式)とVOO(S&P 500)の過去20年以上のリターンを並べてみると、驚くほど似たようなグラフを描きます。

これは、VTIが投資しているお金の約8割が、VOOと同じ「アメリカを代表する大企業500社」に向けられているからです。

どちらの銘柄を持っていても、アメリカの景気が良くなれば同じように資産は増えていきます。長期でコツコツ積み立てるなら、どちらを選んでも運用成績に致命的な差が出ることはありません。

巨大企業500社を信じるか、米国全体を信じるか

この2つの最大の違いは、「投資先の広さ」にあります。

VOOは厳しい基準をクリアしたエリート企業500社に絞って投資します。

一方でVTIは、名前も知らないような小さな会社まで含めた約3,700社以上にまるごと投資します。

「エリート軍団が世界を引っ張る」と思うならVOO、「今は小さくても未来のアップルになる会社を含めたい」ならVTIが向いています。

自分の考え方に近いほうを選ぶのが、投資を長く続けるコツです。

どちらを選んでも「米国株投資の正解」にたどり着く

どちらの銘柄も、世界最大級の運用会社であるバンガード社が提供しており、手数料も驚くほど安いです。

個人投資家にとって、これ以上に効率よくアメリカ全体に投資できる手段は他にありません。

どちらを選んだとしても、あなたはすでに投資の王道を歩んでいることになります。大切なのは、どちらが1%優れているか探すことよりも、決めたほうを信じて持ち続けることです。

迷いすぎて投資を始められないのが一番の損

一番もったいないのは、「どっちがいいか分からないから」と投資を先延ばしにしてしまうことです。

アメリカ株は歴史的に、早く始めた人ほど複利の力で大きな資産を築けています。

もしどうしても決められないなら、まずは半分ずつ買ってみるのも一つの手です。

動き出してみて初めて、自分にどちらがしっくりくるかが見えてくることもあります。

3,700社以上に広く分散してリスクを抑えるVTIの仕組み

「一つのカゴに卵を盛るな」という投資の教訓を、極限まで突き詰めたのがVTIです。

アメリカに上場している、ほぼすべての会社にお金を預けることができる仕組みになっています。

大企業だけでなく中堅企業や小さな会社までカバーすることで、何を得られるのか見ていきましょう。

米国市場のほぼ100%を丸かじりできる安心感

VTIが連動を目指すのは「CRSP USトータル・マーケット・インデックス」という指数です。

これはアメリカの株式市場のほぼ全体をカバーするように作られています。

つまり、VTIを買うということは、アメリカという国そのもののオーナーになることと同義です。

たとえ巨大企業500社以外の場所で新しいビジネスが生まれても、VTIなら最初からその波に乗ることができます。「アメリカのどこかで誰かが稼げば、自分の資産も増える」という安心感こそが、VTIの最大の魅力です。

VOOには入っていない「中小型株」の爆発力

VTIには、VOOには含まれない約3,200社もの中小型株が含まれています。

これらは値動きが激しいですが、成長し始めた時の伸びしろは巨大企業よりもずっと大きいです。

今はまだ小さな会社が、10年後には世界を驚かせる大企業になっているかもしれません。

そうした「未来のお宝株」を逃さず持っておきたいなら、VTIが一番の選択肢になります。

倒産リスクを極限まで薄める分散の広さ

投資先が3,700社以上もあるため、どこか1社が倒産したとしても資産全体に与える影響はごくわずかです。

特定の会社のスキャンダルや不祥事で、自分の全財産が吹き飛ぶようなことはまず起きません。

分散が広ければ広いほど、個別の会社のトラブルに一喜一憂しなくて済みます。

精神的なゆとりを持って、ぐっすり眠りながら投資を続けたい人に向いています。

銘柄入れ替えを自動で行ってくれる「究極のほったらかし」

VTIは、時価総額(会社の価値)に合わせて投資の比率を自動で調整してくれます。

成長した会社は比率を上げ、ダメになった会社は自然と外していく仕組みです。

私たちは何も考えずにお金を預けておくだけで、常に「今のアメリカの縮図」を持ち続けることができます。手間をかけずに、アメリカ全体の成長を100%享受できるのがVTIの賢い使い方です。

米国を代表する優良企業500社で高いリターンを狙うVOOの強み

アメリカの中でも、特に稼ぐ力が強いエリート企業だけに絞ってお金を預けたい。

そんな望みを叶えてくれるのが、S&P 500指数に連動するVOOです。

厳しい選考を勝ち抜いた500社は、もはやアメリカだけでなく世界を支配していると言っても過言ではありません。

選ばれたエリート企業だけに投資する効率の良さ

S&P 500には「時価総額が大きい」「利益がしっかり出ている」といった厳しい条件があります。

VOOを買うということは、アメリカの中でも勝ち組の企業だけに集中して投資することになります。

赤字続きの小さな会社や、勢いのない古い会社はそもそも選ばれません。「稼げる会社にだけお金を出す」という効率の良さが、VOOの強烈なパワーの源です。

時代の主役である「大型ハイテク株」の恩恵をフルに受ける

最近のアメリカ株の成長を支えているのは、エヌビディアやアップル、マイクロソフトといった巨大IT企業です。

VOOは時価総額の順に投資するため、こうした主役たちの比率がVTIよりも少しだけ高くなります。

主役が好調な時は、VOOのほうがVTIよりも高いリターンを出す傾向があります。

「世界を変えるGAFAMの力を信じたい」という人には、VOOのほうがしっくりくるはずです。

厳しい採用基準をクリアした企業だけが並ぶ安心感

S&P 500の銘柄は、定期的に入れ替えが行われます。

委員会によって「この会社はふさわしいか」が厳しくチェックされているのです。

不祥事を起こしたり、業績がガタ落ちしたりした会社は、容赦なくエリート集団から外されます。

常に「アメリカの顔」と呼べる優良な企業だけが並んでいるという信頼感は絶大です。

世界中の投資家が指標にするS&P 500の信頼性

プロの運用者も、大富豪も、みんなが注目しているのがS&P 500という指数です。

世界で一番有名で、一番多くのお金が動いている指標と言ってもいいでしょう。

歴史が長く、データも豊富なため、将来のプランが立てやすいというメリットもあります。多くの人が「基準」として認めているものに乗る、という安心感はVOOならではの特権です。

どちらを選んでも最安クラス!経費率と運用コストを比較

投資で一番確実な利益は、手数料を安く済ませることです。

VTIもVOOも、その点では文句なしの「満点」と言える銘柄です。

驚くほど低いコストで、私たちはアメリカの成長を自分のものにできます。

項目バンガード・トータル・ストック・マーケットETF (VTI)バンガード・S&P 500 ETF (VOO)
経費率(年率)0.03%0.03%
運用会社バンガード社バンガード社
投資対象米国株のほぼ100%米国の主要500社
銘柄数約3,700社以上約500社
他との違い中小型株を含み、米国の隅々まで投資できる。厳しい選定を勝ち抜いた大企業のみ。

年率0.03%という「タダ同然」の手数料

VTIもVOOも、毎年かかる経費率はわずか0.03%です。

これは世界中のETFの中でも、トップクラスに安い数字です。

他の高い手数料を取る投資信託と比べると、その差は歴然です。無駄なコストを徹底的に削ることで、運用で得た利益のほとんどを自分の手元に残すことができます。

100万円預けても1年間のコストはわずか300円

経費率0.03%がどれくらい安いかというと、100万円投資しても年間のコストはたったの300円です。

1ヶ月あたりなら、わずか25円。

これくらいの金額で、プロが管理するポートフォリオを持てるのは驚きしかありません。

缶コーヒー1本分よりもずっと安い値段で、30年、40年という長い航海を続けられます。

コストの安さを追求するなら、この2つに勝るものはなかなか見当たりません。

投資信託とETFではどちらのコストが安い?

最近では、SBI証券や楽天証券で、これらと同じ指数に投資できる投資信託も買えるようになりました。

ETFそのものを買うのと、投資信託を通じて買うのでは、どちらが安いのでしょうか。

実は、新NISAなどで投資信託を使えば、買付手数料がかからないため、トータルのコストは投資信託のほうが安くなることもあります。無理に海外ETFとしてドルで買うよりも、まずは国内の低コストな投資信託(SBI・Vシリーズなど)を検討するのがおすすめです。

長期保有で効いてくる「隠れコスト」の正体

表面上の経費率以外にも、売買手数料や為替の手数料といった「隠れコスト」が存在します。

海外ETFとして直接買う場合は、円をドルに替える際の手数料に気をつけてください。

投資期間が長くなればなるほど、こうした小さな手数料の積み重ねが大きな差になります。

自分の証券会社で、一番安く買えるルートを確認しておくことが大切です。

過去データの推移から見るVTIとVOOの成長スピードの差

「昔はどっちのほうが成績が良かったの?」と気になるのは当然です。

過去の数字がそのまま未来を保証するわけではありませんが、大きな傾向を知ることは、迷いを消すためのヒントになります。

直近10年と、もっと長いスパンでの違いを見てみましょう。

過去20年から30年のリターンはほぼ互角

20世紀末からの長い期間で比較すると、VTIとVOOのリターンはほぼ同じ水準です。

時期によって「小型株が強い時期」と「大型株が強い時期」が入れ替わるため、長期的にはお互いに補い合っています。

どちらを持っていても、資産が2倍、3倍と増えていくスピードに大きな違いはありませんでした。

過去の歴史を信じるなら、どちらを選んでも正解だったと言えます。

大型株が強かった「最近10年」の勝ち頭はどっち?

ここ10年ほどの短い期間で見ると、VOO(S&P 500)のほうがVTIをわずかに上回っています。

理由はとてもシンプルで、アップルやエヌビディアのような「超巨大ハイテク株」が、他のどんな会社よりも急成長したからです。

VOOはこうした大型株の比率が少し高いため、その恩恵をより多く受けることができました。最近のハイテク旋風に乗れたのはVOOでしたが、これからもこの傾向が続くかは誰にも分かりません。

ITバブル崩壊やリーマンショック時の踏ん張り具合

大きな暴落が来た時、どちらのほうが耐えられるのでしょうか。

過去の暴落局面では、銘柄数の多いVTIのほうが、下落幅がほんの少しだけ小さかったこともあります。

幅広い会社に分散していることで、特定の業界がダメージを受けた時に支え合う力が働いたからです。

ただ、結局のところアメリカ全体が下がれば、どちらも同じように下がります。

「暴落に強いほうを選ぼう」と考えるより、どちらにせよ20〜30%下がる覚悟をしておくほうが現実的です。

期待リターンを計算する時に知っておきたい平均値

米国株の平均的なリターンは、年利で7%〜10%程度と言われています。

VTIもVOOも、この平均値に近い数字を何十年も叩き出し続けてきました。

もちろん、マイナスの年もありますが、長く持てば持つほどこの平均値に近づいていきます。

あまり細かな数字の差にこだわりすぎず、「アメリカ経済は伸び続ける」という大前提を信じることが大切です。

中小型株が混ざることで値動き(リスク)はどう変わる?

VTIの特徴である中小型株の存在は、リターンだけでなく「リスク(値動きの激しさ)」にも影響を与えます。

分散が効いているから安定するのか、それとも荒っぽい小型株が足を引っ張るのか。

数字の裏側にある「本当のところ」を整理しましょう。

VTIに含まれる「将来のお宝株」への期待

VTIには、今はまだ何者でもないような小さなベンチャー企業が山ほど入っています。

その中には、第2のテスラや、第2のグーグルになるかもしれない会社が混ざっています。

こうした大化けする可能性のある会社を、あらかじめ持っておけるのがVTIのワクワク感です。「誰が次の勝者になっても、自分は持っている」という全方位への備えが、VTIの価値です。

小型株は暴落時に大きく下がるという弱点

中小型株は、景気が悪くなると大企業よりも真っ先に売られる傾向があります。

資金力が弱いため、不況を乗り切れるか不安視されるからです。

そのため、市場が荒れている時は、VTIのほうがVOOよりも値動きが少しだけ激しく感じることがあります。

「小さな会社は、お天気の影響を強く受ける」という性質を知っておきましょう。

結局、VOOのほうが値動きはマイルドなのか?

意外かもしれませんが、実際のリスク(標準偏差)を比べると、VOOもVTIもほとんど変わりません。

VOOは大企業500社に「集中」しているため、それ自体が一定のリスクを持っています。

一方でVTIは小型株を含みますが、銘柄数が圧倒的に多いため「分散」の力が働きます。

結論として、どちらの銘柄を持っていても「心臓のバクバク度合い」は同じくらいです。

値動きの激しさを理由に片方を避ける必要はないと言えます。

標準偏差という数字で見る「本当のリスク」の差

専門的な数字で見ても、両者のボラティリティ(価格の変動幅)の差はわずかです。

アメリカという同じ海を泳いでいる以上、どちらの船に乗っても揺れ方は似たようなものになります。

「リスクが低いほうを」と探すよりも、自分が「アメリカのトップ500社」というブランドを信じるのか、「アメリカ全体」というスケールを信じるのかで選んでください。

新NISAでVTIかVOOかを決めるための判断基準

2024年から始まった新NISA。

「結局、NISAではどっちを買えばいいの?」というのが一番の悩みどころですよね。

今の日本の制度をフルに活用して、一番賢く運用するための判断基準をまとめました。

SBI証券や楽天証券で買える「投資信託」という選択肢

VTIやVOOをそのままドルで買うよりも、それらを中身に含んだ「投資信託」を買うのが今の主流です。

例えば、SBI・V・全米株式(VTI相当)や、SBI・V・S&P 500(VOO相当)などが人気です。

これなら、100円から積み立てができますし、何より配当金の管理が楽になります。わざわざドルに替える手間をかけたくないなら、国内の投資信託で十分です。

つみたて投資枠と成長投資枠の賢い使い分け

新NISAの「つみたて投資枠」では、VTIやVOOを対象にした投資信託が選べます。

一方で「成長投資枠」を使えば、アメリカ上場のETF(VTIやVOOそのもの)を直接買うことも可能です。

管理のしやすさを優先するなら、両方の枠で同じ投資信託を積み立てるのが一番シンプルです。

「とにかく手軽に、最安で」と思うなら、つみたて投資枠での運用が正解です。

配当金を自動で再投資してくれるメリット

国内の投資信託を選べば、出た配当金をファンドの中で自動的に再投資してくれます。

配当を自分で受け取るとそのたびに税金が引かれますが、再投資なら税金を引かずにそのまま次の投資に回せます。

この「複利の効果」を最大限に活かせるのが投資信託の大きなメリットです。

将来、資産を大きく育てたい「現役世代」なら、再投資型の投資信託がベストな選択肢になります。

自分が「大型株ファン」か「全米ファン」かを見極める

最後は、あなたの直感と相性の問題です。

「有名どころのエリート企業を応援したい」ならVOO(S&P 500)。

「アメリカという国が丸ごと、どこまでも伸びていってほしい」ならVTI(全米株式)。

どちらを選んでも、過去のデータ上はしっかりと資産が増えています。自分がどちらのコンセプトに共感し、長く付き合っていけると感じるか。

その気持ちこそが、暴落時に投げ出さないための最大の武器になります。

まとめ:迷っている時間こそが最大のコスト

VTIとVOOは、アメリカ株投資における「双子の正解」です。

どちらを選んでも、アメリカの経済成長という強力なエンジンを自分の資産に取り込むことができます。

  • 長期リターンに大きな差はないため、どちらを選んでも大失敗はしない。
  • VTIは3,700社以上に分散し、将来のお宝株(中小型株)もカバーする。
  • VOOは厳選されたエリート500社に集中し、大型株の強みを活かす。
  • どちらも経費率は0.03%と、世界最安クラスの手数料で運用できる。
  • 最近10年は大型株優位でVOOが強かったが、長期では互角の勝負。
  • 新NISAなら、これらを対象にした国内投資信託で積み立てるのが一番手軽。
  • 大切なのは銘柄選びよりも、一日でも早く始めて長く持ち続けること。

「どっちがいいか」と調べている間に、アメリカの株価はどんどん動いています。

もし今日まで迷っていたなら、まずは少額からでも「えいやっ」と始めてみませんか。

一歩踏み出したその日から、あなたはアメリカの成長を分かち合うパートナーになれるのです。

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この記事を書いた人

MONEY STUDIO編集部は、投資・金融分野の情報収集・分析を行う複数名の編集メンバーで構成されています。
一次情報・公式データ・実体験をもとに記事を制作しています。
特定の金融商品や投資手法を過度に推奨することはなく、メリットだけでなくデメリットやリスクも明示することを編集方針としています。

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